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2015.5.11 武瑠聖誕祭『birthday SCREAM party!! 2015』@TSUTAYA O-WEST

UPDATE2015.11.05

5月11日といえば、我らが武瑠の誕生日。今年も昨年同様、渋谷TSUTAYA O-WESTにて武瑠聖誕祭<birthday SCREAM party!! 2015>が開催された。当日は浮気者のダンサーでもおなじみのDo The Right incをオープニングアクトに迎え、いい感じに場内が温まったあと、武瑠はソロ・プロジェクトの浮気者、アコースティックカバーコーナー、さらに平賀哲雄(Billboard JAPAN.com編集長)氏を迎えてのトークセッションという3部構成のステージでFCのみんなと自身の誕生日を祝い倒した。

 久々の浮気者としてのパフォーマンスは「HELLYEAH」で幕開け。ツアーで見せるSuGバージョンとはサウンドも見た目も違うが、こっちはこっちでパワフル。ダンサー6人を従えて踊る激しめの群踊。ここでは、V字フォーメーションで全員の足技、ステップがシンクロしてこの曲の大きな山場を作る。武瑠もここではダンスに集中して、ガシガシ踊りながら歌う。そして、おなじみSADSのカバー「忘却の空」へ。緩急をきかせた浮気者のアレンジでは、本家よりも都会感と寂しさ、もがいている感情が増幅。カバーでありながらも、武瑠のペインな内面が浮き彫りになっている気がして、見ていてせつなくなる。最後は、ピストルの銃声音とともに武瑠が自分のこめかみを指で打ち抜くパフォーマンスでこの曲を締めくる。

「こんばんは。浮気者です。こんなにたくさんのみんなと浮気できて最高です。今日は誕生日ということで、最後まで祝い倒して下さい。浮気者のライブは貴重なんで、1曲1曲大切に歌いたいと思います」

軽い挨拶を挟んで、次はミラーボールが煌めく下での「rise and fall」。SuGでは張りぎみに歌いがちな武瑠が、リラックスして届ける抜きのウィスパーヴォイスが曲の世界観にオーディエンスをどんどん同化させていき、そこからもっと脱力した声で歌う「96」では、みんなを連れて音のなかをゆったりと浮遊。すると、オーディエンスの頭上に伸ばした手も、自然と左右に揺れ出した。心地よい空間がフロアに生まれた後「次は踊り狂え〜」という武瑠の煽りで「愛の妙理」、「I狂U」とぶっとんだアレンジがツボの和系アッパーもので踊らせ、曲終わりに「浮気者でした」と挨拶をしたあと、投げキッスとともに武瑠が足早にステージを去るとフロアからは「えぇー」というどよめきが起こった。

この後、ケルウィンのDJプレイを挟んだ後、再び武瑠がステージに登場。

「去年もやりましたけど、いつもと違うことをしたいなということで、アコースティックコーナーを用意しました」

舞台にいるのはゲストギタリストと武瑠だけ。2人ともイスに座り、その手前には譜面台が置いてある。武瑠はそこでゆっくり水を飲んで喉を潤したり、フロアを見渡したり、ギタリストとこしょこしょ話で曲の確認をしたりしている。その振る舞いがあまりにもナチュラルで、場内にもアットホームな空気が広がる。そして、演奏は昨年も披露したサザンの「いとしのエリー」からスタート。その後の家入レオの「silly」は予想通り武瑠にドはまり。“エリ〜”とさっきまで歌っていたときとは歌い方もガラッと変えて、ここではエモーショナルサイドにシフト。ヒリヒリした感情をたっぷり歌に込めて聞き手の心を引っ掻いていった。歌い終わった後、この曲は武瑠がたまたま街の中で聴いて「いい曲だな」と思い、数日前にやろうと決めたのだと話していた。次は、自身が大好きなハロプロのアイドルグループ。そのなかから°C−uteもカバーしていた中島卓偉の「次の角を曲がれ」を披露。命令口調で励ます歌詞が印象的なこの曲は「歌詞がカッコよくて。いまの自分にピッタリ」だから選んだそう。そして、この後は「誕生日にみんなの前で歌いたいと思って、病院で作った新曲があるんです(微笑)」と武瑠が話し、場内は新曲がいち早く聴けると大興奮。その場でつらつらっと歌詞を書き、歌い出したのは……クマムシの「あったかいんだからぁ」の替え歌(笑)。“病院のスープ、一口飲んだ、美味しくないんだから〜”にオーディエンスは大爆笑。「ヤベー、前にいる小ちゃい男の子がすげーウケてる(笑顔)」と武瑠は大喜び。その後は去年歌って「ファンからの反響が大きかった」という秦基博の「鱗」、そして「俺の大好きな先輩の歌」という紹介からUVERworldの「君の好きなうた」を気持ちを込めて歌い上げた。そして「最後はハッピーな感じで」という紹介から始まったのはAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」。イントロが始まると、フロアからは手拍子が上がり、フリを踊りだす人も。武瑠は“私を見て”という歌詞を“武瑠を見て”に替えて可愛らしい表情を浮かべて歌い、アコースティックコーナーは温かいムードのまま終了した。

そして、最後に用意されていた武瑠と平賀氏とのトークセッションへ。まずは、誰もが気になっていた喉の手術のことに関して。SuGをやりだして以降、ずっと体調不調を抱えていたという武瑠が、手術前、手術後のことを詳しく話してくれた。

「ずっと40°近くの熱が出てたから、なかなかでした(苦笑)。SuGフェスのとき、フランスでのライブは本当にヤバくて、無理かもしれないって思った。もちろん、いわなかったけど。ダメだったら“yuji踊らせとけばいいか”って思ってた(一同爆笑)。でも……、いつもそうなんだけど、みんなの前に出るとそのときは大丈夫になるんだよね(微笑)。それで、体がもうダメかもっていうときに「CRY OUT」のデモができて。俺はこのデモを聴いたとたんに大好きになっちゃって、じゃあこれを少しでも多くの人に聴いてもらいたいと思って、それで映画まで作ったの。医者からは去年の夏からドクターストップが出てて、自分でもどこかで倒れるなと思ってたら、アルバム作り終える同時にダメになった」

「俺はそうやっていつも“限界”までやっちゃうんだよね」と笑いながら話し、場内がシリアスな空気にならないように気を遣う武瑠。

そして、喉の手術してみたら「扁桃腺がめっちゃデカかった!」らしく、「手術してからは、ちょっと低め(の声)が強くなったし、上のキーも出るようになった」と喜んでいた。

 そこから、次はアルバム『BLACK』の話題に。

「聴いた人はみんな“すごくいい”といってくれて、思った通りのリアクションですね。復活するっていうとき、真っ白から始める人が多いけど、俺らは自分らを支えてくれたいろんな過去の土台の上に新しいものをのせて塗り替えるのが復活だと思っていて。このアルバムは“新しい”とかいわれるけど、俺たちからしたら、これは過去の進化系。だから、この『BLACK』が俺らの本当の意味での復活のスタート。このアルバムもいろんな人に“カッコよくなり過ぎだ”といわれたけど、それがなかったら復活しなかったし。俺たちが「MISSING」出したとき“違うな”と思った人もいたと思う。俺たち自身もそのあと、もっと嫌われないようにしなきゃってすごい迷ったこともあった。でも、5人でいろいろ挑戦し続けたんだ。それは間違ってなかった。そのことを去年の冬に3本やった(<SuG TOUR 2014「WE CRY OUT HELLYEAH」>)ライブで確信した。俺ら自身、なんてカッコよくなったんだって思ったし、ファンも本当に楽しそうだった。目がね、カッと開いてるの!! いままで(ライブで)作れなかった沸点までいったライブができるようになったんだ。そうなるまでに……復活して1年かかった。だから、すげぇ険しい道を行ってるかもしれないけど、これでよかった。この1年で、みんな(ファン)とはお互いに高め合う。そういう関係になれた気がする。だから、いまのツアーはさらに凄いことになってる。お客さんの瞳孔開きっぱなしで“もっとこいよ”みたいな空気だから、yujiとかドヤ顔でそこに向かってってるからね(笑)。こうやって、みんなと一緒にこれからもSuG作っていけたらいいんじゃないかな」

自分たちとファンの関係を嬉しそうに話す武瑠は、さらに「いまのSuGとファンなら、自信を持ってどんなジャンルの人たちにも挑んでいけると思ってる」といって、今後も異ジャンルとの交流に足を踏み入れ戦っていくことを明らかにした。そして、SuGはすでに新曲の制作にもとりかかっていること。さらにその曲は「これは退院して2〜3日ぶっ通しで作った曲なんだけど。感動して大泣きしながら作った最高傑作」だと話し、未来のSuGに『BLACK』以上のワクワクがすでに待っていることもファンに伝えた。

このあとは、武瑠から「帰れなくなる人がいると可哀相だから、高速でハイタッチ会やろうか?」という提案があり、急遽ハイタッチ会を開催。ファンひとりひとりから「おめでとう」と祝い倒されながら、今年の聖誕祭は終了した。